一昨年の秋、定年仲間との親睦旅行で中山道の中間部にある御岳山と木曽駒ケ岳に囲まれた木曽福島へ行って来ました。この時訪れた、「山村代官屋敷、福島関所跡、開田温泉」を紹介します。
名古屋からJR東海中央線の特急ワイドビューしなの11号に乗車、木曽町の木曽福島駅には13時23分に到着。まず、駅から歩いて10分ほどの所にある山村代官屋敷を訪れました。
ゆるやかな上り坂の道沿いに積み上げられた屋敷の石垣。その上には、漆喰の塀が設けられ屋敷を取り囲んでいます。塀に沿って坂を上って行くと、やがて屋敷門へ辿り着きます。
石段を登って門をくぐると、桧が立ち並びその奥に代官屋敷があります。こじんまりした屋敷ですが、現存するのはその一部。当時は、隣の小学校までが敷地で何棟もの屋敷が並んでいた様です。
山村代官は、江戸時代に徳川直轄地である木曾谷の支配を任されていた代官。まじめに働くことを旨とし、自らも倹約に努め、領地の民にも慕われていた代官です。
屋敷内には、「文化資料、著書、調度品」などが展示されており、山村代官の人柄を伺うことができます。代官も休息したと思われる縁側からは、木曽駒ケ岳が眺められました。
屋敷内の茶店「翠山桜」でお茶を頂いた後、私たちも縁側に腰かけて暫くその景色を楽しみました。この後、更に10分ほど坂道を登った所にある福島関所跡を訪れました。
福島関所は、中山道の真ん中にある「箱根、新井、碓氷」と並んで数えられる日本の四大関所の1つ。関所は旅人の往来、特に罪人や無宿人を取締まり治安を維持するのがその最大の役割りです。
険しい斜面の中腹を通る中山道、そこに設けられた福島関所。西側の道下は木曽川、東側は断崖絶壁の山肌、旅人はここを通るしかありません。旅人を取締まるには、絶好の場所であったことが分かります。
関所跡は、当時の石垣や関所門が復元されています。また、資料館には通行に関する資料や関所に配備されていた武具が展示されており、当時の様子を思い知ることができました。
関所跡の観光を終えた時には、既に午後3時半を過ぎていました。この後は、木曽町運営の路線バスで開田高原にある宿泊先開田温泉日の出旅館へ向かいました。
木曽福島駅から曲がりくねった山道をバスに揺られて約1時間、日の出旅館へ到着。食事まで暫く時間がありましたので、皆で開田温泉のお湯にのんびりつかりました。
開田温泉は、鯉の池を作るために掘った時偶然に湧き出した温泉だそうです。泉質は、単純炭酸鉄泉でお湯は黄土色。効能は、「皮膚病、神経痛、リューマチ、筋肉痛、婦人病」など。
夜は親睦会、「季節料理、お酒、カラオケ」、いつの間にか時が過ぎていました。翌日はあいにくの雨、木曽福島駅へ戻る途中にある木曽馬の里でそば打ち体験。自分たちで打ったそばをお昼に頂きました。
一泊二日でしたが、定年仲間との楽しい親睦旅行ができました。